地域の方の「かかりつけ医」として

「かかりつけ医」は、急性症状が起こった際の日常的な診療や慢性疾患の治療やコントロールといった健康管理をする身近な医師やクリニックです。長期に渡って状態を診察することで、ちょっとした変化に気付いて効果的な予防や早期治療を行うなど、患者様とご家族の健康をサポートする存在です。
「かかりつけ医」にとって一番重要なのは、患者様としっかりコミュニケーションをとることだと当院は考えています。診断結果や治療方針について丁寧に、そしてわかりやすくご説明し、患者様のお話を伺いながら最適な治療を行っていくことで信頼関係を築いていきたいと思っています。
また、詳細な検査や入院、専門的な診療が必要になった場合には、連携している高度医療機関をご紹介して、患者様ができるだけ早く適切な診療を受けていただけるようフォローしています。

糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症(痛風)などがあり、過食や偏食、運動不足、喫煙や飲酒などによって発症する慢性疾患です。こうした生活習慣を改善することで予防や進行の抑制が可能です。

数値が悪くなくても脳梗塞・心筋梗塞リスクが高くなることが

糖尿病

細胞に取り込まれないブドウ糖が血液中にあふれてしまっている、高血糖の状態です。高血糖は全身の血管に大きな負担をかけ続けます。他の生活習慣病と同様に動脈硬化を進行させることに加え、糖尿病の高血糖は毛細血管にもダメージが蓄積して深刻な合併症を起こすことがあります。これによって、動脈硬化による脳出血や心筋梗塞リスクが上昇し、毛細血管へのダメージで失明や人工透析が必要になる腎不全、神経障害による足の壊死などを起こす可能性もあります。
糖尿病の治療では血糖値を正常に保っていくコントロールが不可欠です。それによって動脈硬化の進行や合併症の予防が可能になります。また、合併しやすい他の生活習慣病の予防や進行防止のために、体重や血圧、脂質のコントロールも重要です。健康で快適な生活を長く保っていくために、生活習慣を改善して適切な治療を続けましょう。

高血圧

血圧が高いと血管壁が強い圧力を受け続けて、肥厚や動脈硬化を進行させます。これによって狭心症や心筋梗塞、脳卒中、腎臓病などの発症リスクが上昇してしまいます。高血圧は、遺伝的要因と過剰な塩分などの食生活、喫煙や飲酒習慣、運動不足、ストレスなどが関与して発症していると考えられえていますが、はっきりとした原因はわかっていません。発症に関与しているとされている生活習慣を改善し、必要な場合には降圧剤などを服用して、しっかり正常範囲内の血圧を保つようにしましょう。ご自宅で簡単に血圧を測ることができますので、こまめに計測して記録するのも重要です。

脂質異常症(高脂血症)

血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪といった脂質が多すぎる、または善玉コレステロールが少なすぎる状態です。脂質異常症は、進行しても自覚症状がほとんどないため、健康診断などの結果で指摘があった際は、早めの受診をお勧めしています。また、女性はホルモンの影響で閉経後に脂質異常症の発症リスクが上昇してしまいます。ちょうど仕事をリタイアする時期に当たり、健康診断を受けなくなってしまう方も多いのですが、必ず毎年1回は健康診断を受けるようにしましょう。
悪玉が多い、中性脂肪が多い、善玉が少ないなどのタイプによって注意したいポイントが多少変わってきますが、基本的には肥満を解消して週に3回程度は軽い運動をするなどの生活習慣の改善と薬物療法で治療します。