バスキュラーアクセスについて

当院の手術実績

経皮的血管形成術
(PTA)
シャント手術
(AVF)
合計
2021年 81件 30件 111件
2022年 146件 33件 179件
2023年 180件 28件 208件

バスキュラーアクセスとは

血管透析を行うために、血液を体外に取り出す経路が「バスキュラーアクセス(シャント)」です。昔は、「血管アクセス」や「ブラッドアクセス」と呼ばれていたこともありました。
血液透析では、多くの場合1分間に200ml以上の血液を循環させる必要があります。血液は特殊な機械に通されて、そこで余分な水分や老廃物がろ過により取り除かれて、きれいな血液が体内に戻されます。この血液透析で血液を体外に取り出すための経路がバスキュラーアクセス(シャント)です。
バスキュラーアクセスには、自分の血管で作製するもの、人工血管を使うもの、カテーテルを使うものなどがあります。

バスキュラーアクセスの種類

  • シャント(動静脈瘻)
  • 動脈、静脈直接穿刺
  • 一時的留置カテーテル
  • 上腕動脈表在化
  • 人工血管
  • 長期留置カテーテル

ご注意

バスキュラーアクセスは、血液を体外に取り出す経路を作るため、管理状況などによってトラブルを起こしやすい傾向があります。狭窄や閉塞、感染などが代表的なトラブルです。
そのため、異常がある場合には早急に適切な処置を受ける必要があります。当院では緊急手術にも対応していますので、すぐにご連絡ください。

シャントについて

シャントには内シャントと外シャントの2種類があります。

外シャント

外シャントは、静脈と動脈を身体の外側でつなぎます。血管が露出された状態のため、感染症のリスクが高く、現在はほとんど使用されません。

内シャント

内シャントは患者様の血管か人工血管のどちらかと使用してシャントを形成します。患者様の血管の状態を検査したうえで、どちらの方法か決めていきます。

自分の血管を使用する場合

AVFという手法で、皮膚の下で静脈と動脈をつなぎます。通常は利き手とは反対側の手首付近で作ります。血管の状態によっては、手首ではなく肘付近で作ることもあります。
詰まりにくく、長期間の使用が見込めます。ただし、透析治療が可能になるまで2~4週間かかりますので、予めスケジュールを把握したうえで、透析治療の準備をすることをお勧めいたします。

人工血管を使用する場合

ご自身の血管でシャントが作れない場合はAVGという人工血管を使用したシャントを作ります。自己血管に比べて閉塞や感染症のリスクが高く、寿命も2~3年と少し短くなります。

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